株式会社リンクスル

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エレベーター保守業者の選び方【宮崎でのマンション管理会社独立開業34】

 マンション管理でコストパフォーマンスを高める場合、ランニングコスト削減は非常に有効な手段です。その中でもエレベーター保守管理費用は大きいのですが、費用を抑えると同時に安全性も確保しなければなりません。その点を踏まえ、エレベーター保守会社の選定には、まずは契約形態、メーカー系や独立系などエレベーター保守会社の種類を知り、管理組合の状況や考え方を踏まえ慎重に選定することが重要です。

契約形態について

 フルメンテナンス契約とは、緊急対応や定期的な注油作業、パーツ交換まで含んだ追加費用が発生しない契約であり、割高ではあるものの安心感と安全性を確保できます。

 一方でPOG契約とは、部品交換を含まない契約となっており、毎月の点検費用は安価に抑えることができますが、定期的に高額な部品交換費用が必要となります。特にマンション管理組合の場合、工事の度に総会決議が必要となり、部品交換のタイミングが限られるため、安全性を確保するには事前に工事箇所を把握し総会に上程するなど計画的な運用が必要になります。

エレベーター保守会社の種類

 エレベーター保守会社には4種類あり、大きく分けると①メーカー系、②メーカー直営の独立系、②全国規模の独立系、③地元の独立系があり、それぞれにPOG契約とフルメンテナンス契約を選べます。

メーカー系

 お金に余裕がある場合、メーカー系の保守会社にしておいて問題ありません。竣工時から契約している管理会社の場合、ほぼ100%エレベーター保守管理はメーカー系の保守管理会社が入っています。部品供給や対応速度は「これ以上」がなく、高い安心感・安全性を確保できます。

メーカー直営の独立系

 あまり知られていませんが、携帯電話の大手キャリアの格安ブランド(ドコモでいうahamo、KDDIでいうAUUQといった感じ)のように、メーカーの子会社ながら独立系という立ち位置の保守会社があります。部品供給はメーカーから直接受けることができますが、拠点は主要都市にしかないことが多いです。緊急対応は、状況により最寄りのメーカーからの対応となりますが、原則、各拠点からの対応となり多少時間はかかります。

 メーカー系に比べ費用は安価ですが、完全な独立系よりは割高になることが多く、逆に安全性や安心感はメーカー系に次ぐ高さです。

全国規模の独立系

 完全な独立系ながら全国規模で展開しているため、比較的安心感はあります。ただし、主要都市以外では、部品供給は行うものの実際の作業や緊急対応は下請けとして地元の独立系保守会社が動いていることがほとんどであるため、主要都市以外のマンションであれば、地元の独立系保守会社にヒアリングした後に全国規模の独立系保守会社と比較検討した方が良いかもしれません。

 先に全国規模の独立系保守会社にヒアリングした場合、会社同士のお付き合いの関係上、その下請けとなる地元の保守会社は対応できなくなってしまうケースもあります。

地元の独立系

 コスト面を考えた場合、まず最初にヒアリングすべき立ち位置にあるエレベーター保守会社です。一番の課題は緊急対応と部品供給となりますので、他物件の事例紹介を受けながらしっかりとヒアリングしましょう。なお、POG契約の場合、月額料金は格安でも工事のたびに割高な工事を提案してくる場合もありますので、費用も含めた長期計画と実際の金額の乖離なども事前に確認しておく必要があります。

保守会社変更時の注意点

 メーカーから他社へ変更した場合、フルメンテナンス契約からPOG契約に変更した場合、元に戻すには数百万円の高額な追加費用が発生することが多くあります。よって、変更の際には慎重に検討する必要があります。

 もし、管理会社から管理委託費を減額するためにエレベーター保守会社の変更提案があった場合、元に戻す際の追加費用の話がなければ、ただ単に管理委託費を安価に見せようとするだけの提案である可能性が高いですので十分に気をつけてください。管理委託費の値上げとセットの場合はなおさらです。

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